3人で仲良くお茶の時間。のんきな3人ですが、自社のオフィス用品を販売するランディングページの結果が芳しくありません。Webマーケティング部として何か手を打った方がいいのでは・・・
マンガは効果がいい!と聞くけれど…本当なの?ランディングページに漫画を導入してABテストをしてみました!
ABテストをした商材は「吐息は薔薇」という消臭サプリメントのようです。 |
「吐息は薔薇」のランディングページを制作。そこに漫画を導入したらどうなるのか?
漫画あり・なしでテストを実施。
導入した漫画はA4用紙にして2ページ分。コマ数にして14コマ。
※ランディングページは漫画以外の部分は全て同じ内容になります。
■テスト期間
2016年4月1日~4月30日
※ABテスト実施期間は1ヵ月。
ランディングページに流入して来たユーザーをランダムにA(漫画なし)とB(漫画あり)に振り分けます。
ユーザーはどこから来るの? |
yahoo!とgoogleに広告を出稿したようです。 |
■広告出稿媒体
yahoo!
検索連動型広告
ディスプレイ広告
※YDN(Yahoo!ディスプレイアドネットワーク)
google
検索連動型広告
ディスプレイ広告
※GDN(Googleディスプレイネットワーク)
どっちが効果が良いのかな? |
本当に漫画を入れるだけでコンバージョン率が高まるのでしょうか!?
読む読む~ |
絵が綺麗だった~ |
実はこの太巻さんの感想、とっても重要です。
どんなタッチで描かれているマンガなのか?これによってユーザーに与える印象が変わるからです。
例えば
信頼や安心が重要な弁護士のホームページに使われているマンガが、お世辞でも上手いとは言えない中学生が休み時間に描いたようなクオリティだったらどうでしょうか?
女性向けの化粧品の販売ページに使われているマンガが、男性コミック誌であるような劇画調のタッチだったらどうでしょうか?
深い悩みを持つ人のための医療クリニックのホームページに、二頭身キャラのギャグ漫画があったらどうでしょうか?
このように導入する漫画はターゲットとなるユーザーや、商品やサービスのイメージに合わせたタッチを選ぶことが大切になります。
なるほどぉ。うちのオフィス用品を紹介する漫画を作ろうとした時・・・ |
漫画のタッチ選びのポイント
「うちのサイトにも漫画を導入しよう!」と思った時に、どんなタッチのマンガにするのか?依頼する漫画家を選ぶところから始まります。
しかし、ここで間違えてしまうのが販売者が好みのタッチを選んでしまうことです。タッチを選ぶポイントはユーザー目線でなければなりません。
- ・ユーザーの好むタッチか(世代別に人気があった漫画は何か)
- ・ユーザーが嫌悪感を抱かないタッチか
- ・そのタッチが商品やサービスにどんな影響を与えるか
などを調べて、漫画を読んだユーザーがどう感じるかを想像してからタッチを選びます。
オフィス用品はビジネスマン向けなので、男性向けのカッコイイタッチなんでどうでしょう。ゴルゴとか・・・ |
いいですね~僕もその漫画の中にカッコ良く登場したいです! |
ターゲットとなるユーザーのことを一番に考えよう
今回マンガで紹介した「吐息は薔薇」という商品のターゲットは、男女問わず「臭いで悩んでいる人」でした。
男性も女性も読むことから、タッチは男性でも女性でも読んでもらえるような万人受けするタッチを選んでいます。登場人物も男性と女性です。
また商品イメージから、薔薇を使うことを決めていたので、薔薇が綺麗に描ける漫画家さんを選びました。
1コマ目は「吐息が薔薇になっている」ところを表現し、ユーザーを引きつけると同時に綺麗というイメージを与え、それを商品イメージに結びつかせるという意図があります。
どんな漫画を作れば効果的なの?
吐息は薔薇がどんな商品なのか分かったよ |
マンガは鶴野部長のような感想が出るように意図的に制作しました。つまり「吐息は薔薇」がどんな商品なのかが分かる漫画を作ったわけです。
ランディングページに漫画を導入する目的は効果を上げることです。
そのため
- ・何を漫画で伝えるのか?
- ・どのような漫画を導入することが効果的なのか?
- ・売上アップに繋げるにはどのようなシナリオを制作すれば良いのか?
それをしっかりと考える必要があります。
えぇ~~。分からないです。具体的にどうすればいいんですかぁ? |
まずはランディングページを確認し、「伝えきれていないこと・足りない情報」を探します。
- ・このランディングページに足りない情報はなにか?
- ・どんなことを伝えればターゲットであるユーザーは、商品に興味を持ってくれるのか?
- ・購入意欲を高めるために伝える情報はなにか?
これらの質問を自分にして答えを考えます。
うんうん |
そこで分かった「伝えきれていないこと・足りない情報」をマンガにして伝えるわけです。
では何を漫画で伝えたのか?
今回のランディングページでは「分かりやすさ」と「イメージ」でした。
1.他の類似商品と何が違うのか?商品の魅力が分かりにくかった。
2.どんな効果が期待できるのか?イメージがしづらかった。
この2点が「伝えきれていないこと・足りない情報」でした。そこで、漫画を読むことで「商品の魅力が分かりやすく伝わり、効果がイメージできる」ようなシナリオを制作しました。
そっか~伝えきれてないことをマンガにしたんですね |
マンガで商品の魅力が分かりやすく伝わる
1.他の類似商品と何が違うのか?商品の魅力が分かりにくかった。
これは商品の強みを漫画にすることで解決できます。
例えば
- ・販売数200万個突破
- ・1粒に浴槽いっぱいのダマスクローズのローズオイルが濃縮されている
- ・実験結果がある
- ・香りだけじゃなく美容にも働く
- ・天然素材だけで作られている
これらの強みが漫画内に全て入っています。
つまり、漫画を読むだけで商品の強みが視覚的に伝えられるので、ユーザーは強みを分かりやすく理解することができます。
だから私はマンガを読んだだけで、吐息は薔薇がどんな商品なのか分かったんだね。 |
マンガはイメージを伝える優れたツール
2.どんな効果が期待できるのか?イメージがしづらかった。
漫画はイメージを伝えることができる非常に優れたツールです。
ストーリー性が高ければ高いほど、ユーザーは漫画に感情移入し、まるで自分が主人公のようにイメージしながら話を読み進めていくことができます。
今回はストーリー性は高くありませんが、商品購入後の体験をイメージしやすいように作られています。
ゴルゴ読んでると、自分もゴルゴになっているように感じる |
鶴野部長なんて仕事中にマンガ読んで泣いて、社長に怒られてましたもんね~ |
君たちが読ませたんでしょ! |
付加価値を追加する
ローズティーになったりお風呂に入れたりできるのは意外 |
細井さんのこの感想にもシッカリとした狙いがあります。
通常、似たような消臭サプリメントであれば、その用途は口臭対策となります。しかし吐息は薔薇には、それ以外にも・・・
- ・ローズティーとして飲むことができる
- ・バラ風呂が体験できる
という別の使い方できます。これを伝えることで付加価値になります。その付加価値をマンガにして伝えました。
付加価値はユーザーの購買意欲を高めることができます。
例えば
もし、他の類似商品と迷っていた場合。この付加価値があることで優位に立つことができます。購入への一押しになるわけです。
鶴野部長~なんだか薔薇の香りがしますよ~ |
加齢臭、おじさん臭、息がくさい・・・などなど言われている私たちには助かるね~ |
自分はそんなこと言われてないです。 |
僕も言われてないです。鶴野部長と一緒にしないでください。 |
ちょっ! |
マンガをどこに配置するのか?場所も重要です
2ページ分のマンガをランディングページのどの位置に配置するのか?
ランディングページの冒頭、真ん中、最後、分割して全体などの配置場所が考えられます。
今回の漫画は「商品の魅力」と「購入後のイメージ」を伝える内容です。
ランディングページ上部で商品の魅力を伝え、ランディングページ下部で商品購入後のイメージを伝える。すると、ランディングページの上部と下部に配置をすることも考えられます。
う~ん、どこに配置しても良いように感じるなぁ。 |
僕はマンガすぐに読みたいので一番上にあると嬉しいです。 |
配置場所を決めるポイントはユーザー目線みたいです。 |
最も効果が見込める配置場所を決めるためには、まずランディングページの流れを把握します。
漫画なしのランディングページでは下記のような流れでした。
ファーストビュー
↓
お客様の声
↓
商品の強み
↓
使い方事例
↓
実験データ
↓
Q&A
↓
オファー
続いて、ユーザー目線に立って考えます。ここが重要です。
ランディングページに訪れたユーザーは、何を思うでしょうか?
この商品って何?香水?飲み物?サプリメント? |
漫画なしのランディングページでは、太巻さんのように「これはどんな商品?」という疑問が真っ先に浮ぶと予想しました。
ランディングページではユーザーの疑問はすぐに解決してあげることが大切です。
よって「これはどんな商品?」の疑問に答える必要がありました。
漫画がその疑問の答えになっている。 |
はい、その通りです!
だから漫画はファーストビューの直下に配置することがベストだと決めました。
漫画なしのランディングページの流れでは、ファーストビューの下にはお客様の声が配置されていました。その上に漫画を配置することで下記のような心理的な流れを作りました。
ユーザーがファーストビューを見て
「なんだろう!?」「他と何が違うの?」と疑問を持つ
↓
マンガによって商品の魅力を理解する
「へぇ~こんな商品なんだ」
↓
さらに商品を使った後のメリットをイメージする
「これ良いかも・・・」
↓
お客様の声、つまり第三者の感想により
イメージしたことが正しいことが分かり信頼感がアップする。
新しいメリットもイメージできる。
「他の人も良いって言ってるなら安心できるな」
このように漫画を導入して効果を出すためには、販売者の視点・マーケティングの視点・ターゲットの視点に立って、漫画のシナリオを制作することが大切です。
僕の視点だけでシナリオ作って良いなら楽しそうですけど、 |
そういうときだけ部長という肩書きだすのやめてね。 |
漫画のシナリオもランディングページもまとめて制作してくれる会社があります。 |
細井さんさすが~!調べたんですか?全部お任せしちゃいましょう~ |
その前に、今回のテスト結果をコンパクトにまとめたレポートもあるようです。 |
滞在時間は漫画があった方が長いのが普通じゃないかな? |
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案外短かったりして~。 |
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シナリオも漫画もランディングページも全部お任せで |