ビジネスマンの新しい情報収集の形とは?
一般的に年収が高いビジネスマンほど忙しく、限られた時間の中でやるべきことが多くなります。そのため時間に対しての意識がとても高く、生産性を求めます。
つまり、ビジネスマンは「信頼できる情報を短時間で取得できること」を求めています。
ビジネスマンの情報収集法の例
- ・信頼できる優良な情報を発信しているニュースサイト
- ・専門家が情報を発信しているブログやメルマガやTwitterなどのSNS
- ・セミナーやオンラインサロン
- ・ビジネス書
しかし、ビジネス書の中でも時短に成功しているケースがあります。
一度読んでもらうと分かるのですが、通常のビジネス書を読むよりも短時間で読み終えることができます。まさにマンガが「時短ツール」となっている良い例です。
「それ本当?マンガはビジネス書に比べて取得できる情報の質が低くなるのでは?」
と思うかもしれません。
「マンガ」と「文章」で成績に差は生まれるのか?
実験に参加した富山大学の2~4年生の学生75名を下記の3つのグループに分けました。
- マンガ学習条件
- マンガ自由条件
- 文章自由条件
その結果としては、マンガを読む場合と文章を読む場合では、テストの成績に差はありませんでした。この結果は、他の記事で説明している「マンガ」と「文章」では成績には有意差が出ないという齋藤ひとみ氏[1]の理解度のテストと似通う部分があります。
※理解度テストの内容はこちら
「マンガ」と「文章」でマンガが優れていた点とは
向後氏[2]の実験の中で「マンガ」と「文章」において、読み終えるまでの時間を計測したところ下記の結果となりました。
1.マンガ学習条件=9.1分
2.マンガ自由条件=8.7分
3.文章自由条件=11.3分
マンガの方が読み終わるまでの時間が短いという結果になりました。
これは成績は同じでもマンガの方が時短になることから、マンガの学習効率の高さを示唆しています。
では、「マンガ」と「文章」どちらの方が早く読めるか?理解度に差は生まれるか?あなたの目で実際に確かめてみましょう。
左の「マンガ」と右の「文章」は同じ内容です。
どちらが読み終えるまでの時間が短かったでしょうか?
たとえば1コマ目の「指を指しながら驚く3人のサムライ」という説明が文章では必要になります。しかし、マンガではそれを絵で表現しています。それにより視覚から「指を指しながら驚く3人のサムライ」という情報が瞬時に頭に入るわけです。
これがマンガが「時短ツール」である理由です。
もしかしたら「マンガの方が理解できた」と思われるかもしれません。それは絵があることで情景が伝わりやすく、記憶に残りやすいことが影響していると考えられます。
マンガを読むビジネスマンのメリット
- ・短時間で情報を取得できる
- ・文章と差がなく理解できる
- ・印象に残りやすい
- ・読みやすい
[1]齋藤ひとみ, ʻ学習内容の理解における提示形式と要約作成形式の効果ʼ, 愛知教育大学研究報告, 教育科学編. 2008, 57, p. 167-172.
[2]向後千春, ʻPA205 学習マンガにおける学習内容とストーリーの記憶ʼ, ⽇本教育⼼理学
会総会発表論⽂集, vol. 35, p. 38, 1993.