【マーケティング記事】「鬼滅の刃とワンピース」に学ぶ!コンテンツやLPのCVを上げるコツ!※ネタバレ注意


人に動いてもらう場合、「共感」が非常に重要になります。
人は何かを選択する時には、必ず「感情」が動きます。
ということは、人に動いてもらいたいなら、人の感情を動かせたら良いということになります。

鬼滅の刃も、ワンピースもこの「人の感情を動かす」のが非常にうまく、多くの人を感動させています。
では、人はどうやったら感情が動くのか、そのポイントはどこにあるのか。鬼滅の刃やワンピースを題材に紐解いていきます。

記事を読むのが苦手な方は下記ウェビナーで解説していますのでお時間合えばご視聴ください。
▼【マーケター向け】12年の歴史から紐解く行動心理に基づくコンテンツ設計
https://mangamarketing.jp/news/koudoushinri_mc_semi210203/

▼【経営者・採用担当者向け】鬼滅の刃に学ぶ!行動心理に基づく採用コンテンツ設計
https://mangamarketing.jp/news/jm_semi210202/

CVを上げたいなら感情を動かせ!

シンフィールドでは12年間『人を動かすコンテンツ』を作ってきており、そのノウハウを貯めてきました。

人は行動に移る前、何かを選択する前に、必ず感情が動きます。
行動しないという選択の場合も『よく分からないから』『ピンとこないから』等の感情が動きます。

あなたの会社が、あなたの商品が選ばれないのはそういった理由からかもしれません。

例えば、みなさんがペットショップに行って子猫と子犬がいたら
どちらを飼いたいか考えてみてください。

猫?
犬?
どちらも飼いたい?
どちらも飼いたくない?

考えがまとまったら、次は、何でその選択をしたのか、理由を考えてみてください。

様々な理由があると思います。
・猫は毛が抜けやすいから嫌だ
・猫より犬の方が好き
・動物は嫌い、怖い
・手間がかかりそう
・猫も犬もかわいいので選びきれない

お気付きの方もいらっしゃるかもしれませんが、これらはすべて「感情」です

人は、感情で行動を選択するのです。

ということは、感情を動かせないコンテンツはコンバージョンしづらく
逆に、感情を動かせるコンテンツはコンバージョンしやすいということです。

商品やサービスのメリットやデメリット、推しポイントをただ並べるだけではなく
人の「感情」を意識してコンテンツを作る事が大事なのです。

では、人の感情の動かし方を「ワンピースや鬼滅の刃」を例に挙げながら紐解いていきます。

人の感情が動く際のポイントは5つ

1.『プラス共感とマイナス共感』で共感させる
2.『登場人物の人への感情』に共感させる
3.『登場人物』には背景があると感情の波が高くなりやすい
4.背景には共通点が多いとシンクロしやすくなる
5.『共通点』は弱い部分だとなお良い

一つずつ解説していきます。

その1『プラス共感とマイナス共感からの払拭』

「プラス共感」とは、その商品やサービスを「良い」と思っている人の感情に寄り添い共感させることを指します。
「マイナス共感からの払拭」とは、その商品やサービスを「悪い」と思っている人の感情に寄り添い同調し、そこからプラス共感をさせることを指します。

どちらも『感情』にポイントを置くことが大切です。

この時、相手の感情を読み間違えてしまったり、感情が伝わらない=共感されないと人はなかなか動きません。
コンテンツの場合は読み手の感情は読み取れないので、想像で書く&複数用意することが大切です。

例えば、ワンピースのルフィの名台詞「海賊王に、俺はなる!」ですが、これに共感する人はそんなにいないと思います。
現に、ゾロは「海賊狩り」だったしナミは「海賊嫌い」なので、「一緒に海賊をやろう!」と言っても拒否するのは当然です。

共感されるポイントを見付けてコンテンツを用意することが肝心なのです。

では、ナミの例で考えてみましょう。
ナミは、村の仲間を助ける為に一人泥棒になって孤独に戦うくらい「仲間想い」です。
そしてルフィは、ナミがピンチになって泣きながら「助けて」と言う際に「当たり前だ!」と言い、強い敵と戦います。
このルフィの言動にはルフィの「仲間想い」が十分に表れています。
最終的にナミは「海賊にも色々いる」事を知り、見事「海賊嫌い」というマイナスな感情を払拭し、プラスの感情「仲間想い」に共感して仲間になります。

これが、プラス共感とマイナス共感からの払拭です。

<まとめ>
・共感されない感情を打ち出しても無意味
・マイナス感情を払拭できる材料を出す
・最後はプラスな感情に共感させる

その2『登場人物の人への想い』

これは世間を感動させているストーリーすべてに当てはまる共通点なのですが、それらには必ず『人への想い』が入ってきます。

例えば鬼滅の刃でも、主人公、炭治郎が妹の禰豆子を「守りたい」と想う気持ちや、禰豆子が鬼になりながらも炭治郎を守ろうとする想い、そういった「他の人への感情」に人は共感の最高系、感動をするのです。

先程例に上げた「海賊王に、俺はなる!」もそうですよね。
主人公の強い想いではあるのですが、自分だけの想いなのでそれだけで感動するケースは稀です。
でも、例えば海賊王になる夢が、実は家族や仲間の為だったらどうでしょう?
努力するシーンに共感する人が増えると思います。

また、主人公の仲間の善逸も、普段は「戦いたくない、嫌だ嫌だ」と言っていますが、禰豆子が入った箱(善逸は禰豆子が入っている事を知らない)をボロボロになりながらも必死で守ります。
そのシーンだけでも泣けるのですが、その後、善逸が語った理由を聞いてさらに心が揺さぶられます。
「お前(炭治郎)が…これ……命よりも大事だって…言ってたから…」
まさに「人への想い」ですよね。

その3『登場人物』には背景があると感情の波が高くなりやすい

感情曲線
ストーリーを作る時、ものすごく大事になってくるのが「登場人物の背景」です。
ここが飛ばされていたり、そもそも設定されていなければなかなか感情の波は起こりません。
宮崎駿監督の「風の谷のナウシカ」でも、作品中では描ききれていない設定が、実はいくつもあるくらい設定があったそうです。

鬼滅の刃でも、この背景描写はしっかりとされています。
例えば、炭治郎が何故鬼と戦うことになったのか、そこが抜けているといくら頑張って強くなったとしても「ふ~ん、そうなのね」で終わると思います。
主題歌「紅蓮華」でも「強くなれる理由を知った」とありますが、その理由が描かれていなければただの格闘マンガで終わっていたと思います。
※理由を知りたかったらぜひ「鬼滅の刃」を読んでくださいね!

他にも、
・甲子園球児の練習時の想いを知ったあと
・情熱大陸でタレントの仕事にかける想いを知ったあと
・家を建てた理由が「貧乏だった家族にプレゼントしたかった」だった時
など、背景があることでより感情の波が大きくなるのがわかるかと思います。

感情の波を高くする為に「背景」を描く

その4背景には共通点が多いとシンクロしやすくなる

感情曲線(シンクロ)
感情の波は高く、大きくすることも大事ですが、こちらが意図している感情曲線とユーザの感情をシンクロさせることも大切です。
シンクロさせる為に大切なことは「共通点を作ること」です。
多ければ多いほど良いです。
何も奇抜なものじゃなくて大丈夫です。
よくターゲットのペルソナ設定で「年代」「性別」等を出しますが、「家族がいる」「大切な人がいる」「人間が好きだ」等の大きなテーマで大丈夫です。
一番使いやすいのは「愛」に関することです。
「恋愛」「家族愛」「人類愛」「地球愛」
この辺のテーマは、共通する場合が多く、共感されやすくなります。
「わかる!」を連発させられたら勝ちです!

その5『共通点』は弱い部分だとなお良い

共通点は弱い部分だと、なお良いです。

例えば、鬼滅の刃でも炭治郎は最初、弱いです。
それに、敵と戦っている際に弱音を吐く瞬間もあります。
(「元十二鬼月」コミックス第3巻より)
「怪我が痛くて痛くてたまらないんだよ!」
「俺もうほんとにずっと我慢してきた!!」
これは前述の「その1」でお伝えした「マイナス共感」です。
こうやって、あえて人間の弱い部分を出すことで、シンクロ率を高めます。

そうやってシンクロ率を高めておいて…

「頑張れ炭治郎頑張れ!!俺は今までよくやってきた!!
 俺はできる奴(やつ)だ!!
 そして今日も!!
 これからも!!
 折れていても!!
 俺が挫(くじ)けることは絶対に無い!!」

とプラス発言をすることで、一気にプラス共感まで持っていきます。
このセリフは週刊少年ジャンプの2018年27号で実施された「アニメで聞けるかも!?『鬼滅の刃』セリフ人気投票」で第1位に輝いたくらい名台詞になりました。

これが例えば、炭治郎が最初から強くて弱音をまったく吐かない、元から心も武力も強い人だったら共感しない人も多かったのではないかと思います。

因みに炭治郎の仲間の善逸も、ものすごく弱音を吐きます。
そして逃げます。
そういう弱さを見せて共感ポイントを作っておき、でも「誰かの為に」戦う場面では逃げずに頑張ることで感動を呼びます。
実は善逸、ジャンプの鬼滅の刃人気キャラ投票では堂々の1位なんです!!
一番我々に近い「普通の人」の感覚を持ったキャラクターを作り上げ、その善逸がストーリーの中で成長していき、ファンを獲得しているのです。

まとめ:ビジネスに活かす

以上が人の感情が動くポイントでした。

この話をギュッとまとめると
・人は行動をする前に、必ず感情で動く
・感情を動かす為には、弱い部分で同調しておいてプラスの感情に持っていく

という話でした。

もちろんこれはビジネスにも活かせます。
営業トークでも、同調しておいて最後にはこちらの意見にも同調してもらう「YES,and法」というのがありますが、その際にも「人間の弱さ」を出すと同調を感じ取ってくれます。
コンテンツでも同じです。
同調をせずにこちらのメリットばかり並べるとシンクロしません。
また、ユーザは共通点を感じなければ感情の波が立たず「ふ~ん」で終わります。
そして、同調が取れたあとは、メリットではなくベネフィット、それも感情面に共感してもらいましょう。
メリットとベネフィットの話はコチラから
そうすることで、ユーザはこちらが意図している方向に動いてくれやすくなります。

ただ、これを文章だけのコンテンツでやろうとすると特に「マイナス共感」が難しいとご相談を受けます。
その場合は「ストーリー」を使うと良いでしょう。
ストーリーの王道は神話の法則からもわかるように「凹むシーンがあってそれを乗り越えてハッピーエンド」です。
凹むシーンがあるのがストーリーですのでマイナス共感も、そこからのプラス共感もすべてが可能になります。
(ストーリーマーケティングの話はまた別でお話します)

以上、12年間、人を動かすコンテンツを作り続けてきたシンフィールドのノウハウからでした。
みなさまのお役に立てば幸いです。



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